疑問

【看護】クーリングはどのタイミングでやるのが正解?【疑問】

受け持ち患者さんの検温に行くと『T=37.5℃』と微熱であった。

学生
学生
うッ!微妙だ。クーリングどうしよう。

クーリングは必要か?不必要か?

こんな経験ありませんか?

看護師として働き始めて、最初にぶつかる疑問かもしれません。

物事に疑問を感じるということはとても素晴らしいことです。

今回は、新人看護師なら誰でも疑問に思う『教科書には書いてないクーリングのタイミング』について解説していこうと思います。

  • 先輩ナースに聞いても聞く人によって答えが違う。
  • 何を基準にすればいいのか分からない。
  • クーリングする部位を知りたい。
  • どのタイミングでクーリングすればいいのか分からない。

【疑問】クーリングはどのタイミングでやるのか正解?

正解が気になる人が多いと思うので、先に結論を言います。

  • 正解は、検温時の患者さんの状態(体温以外)でクーリングのタイミングや冷やす箇所が異なる。
学生
学生
えー、それって回答になってないんじゃないですか?

つまり、『体温だけで判断することができない。』これが答えです。

では、なぜ体温だけで判断することができないのか解説していきます。

クーリングの部位と目的について確認しよう。

クーリングの部位はどこ?

基本的にクーリングは下記の5箇所に行う。

  1. 後頭部
  2. 背部
  3. 頸部(総頸動脈)
  4. 腋窩部(腋窩動脈)
  5. 鼠径部(大腿動脈)
  • 『①後頭部』と『②背部』のクーリングは解熱効果は弱いが気持ちが良い。
  • 『③頸部(総頸動脈)』や『④腋窩部(腋窩動脈)』、『⑤鼠径部(大腿動脈)』には表在性の大きな動脈があるため解熱効果が強い。
    ※動脈付近への寒冷刺激によって皮膚血管の収縮が起こり、血流が調整されて体温が低下する。

クーリングの目的によって使い分けよう!

クーリングの目的には何があるの?

クーリングの目的には大きく分けて

  1. 身体冷却(体温、皮膚温度)
  2. 疼痛緩和(頭痛、歯痛)
  3. 炎症抑制
  4. 血管収縮による止血
  5. 腫脹の軽減

今回は『①身体冷却』をメインにして解説していきます。

体温はクーリングの判断指標にはならない?

基本的に体温は左右の腋窩どちらかで測定します。

体温と言っても、全身の状態が分かるわけではなく、腋窩の体温しか分かりません。

極端な例を出すと

腋窩は『T=39.0℃』あるが腋窩以外は『T=36.3℃』だった場合、患者さんにクーリングを行いますか?

正解!クーリングはしませんよね。

こういった場合は、腋窩に熱がこもっていたという可能性も考えることが出来ます。

このように腋窩に体温計を挟んで体温測定した場合は、患者さんの全身の体温ではなく腋窩1箇所の温度だとしっかり把握しておいてください。

  • 『腋窩の温度が高い』からと言って、クーリングをするか、しないかの判断はできないということです。つまり、体温はクーリングの判断指標にならない。

【疑問】体温以外でどこを判断指標にすればいいのか?【クーリング】

体温測定を行い、体温が高い場合は

  1. 患者本人がどうか確認しましょう。
    患者さんに暑いか寒いか聞いてみよう。
    私は「寒い」と言われたらクーリングはしないようにしています。
  2. 四肢の状態を観察しましょう。
    冷感がないか?血行不良はないか?シバリングはないか?
    私は冷感・血行不良・シバリングがある場合はクーリングしません※シバリングとは:体温が下がったときに筋肉を動かすことで熱を発生させて体温を保とうとする生理現象のこと。
  3. 全身の皮膚を観察しましょう。
    皮膚がじっとりしていてをかいていないか?※発汗とは:暑いときや運動したときには、体温を調節するために身体全身から汗をかく。体温を保つために必要な生理現状である。

つまり、

  1. 患者さんが「暑い」と訴えている。
  2. 四肢が温かい。熱い。
  3. 全身に汗をかいている。

『体温が高い』+『①』or『②』or『③』=クーリング実施

私は5年間の看護経験から、クーリングを実施するまでにこのようなことを考えてクーリングの判断を行っています。

なぜ、看護師によってクーリングのタイミングが異なる場合があるのか?

クーリング1つをとっても、看護師10人いれば10人それぞれに看護観が存在し、考え方が異なります。看護観は十人十色です。

例をあげると

  • 【1人目の看護師】は患者さんの気持ちを大切にしている。
    T=36.8℃でも、患者さんが「暑い」といえばクーリングを行う。
  • 【2人目の看護師】は患者さんの命を大切にしている。
    T=39.0℃で患者さんが「寒い」というが、このまま高熱が続けば命が亡くなるかもしれないのでクーリングを行う。

看護師が患者さんのどこに重点をおいているかでクーリングのタイミングが違ってくる場合がある。

クーリングで絶対に気を付けてほしい【2つのこと】

  • 長時間のクーリングによって、皮膚温度が低下し凍傷になるリスクがある。
  • 体温の急激な下降によって、ショック状態になるリスクがある。
    ※皮膚温度が16℃以下になると生体防御によって、血管が膨張し血圧が低下する。

まとめ

  1. クーリングの判断は体温だけでは不可能。
  2. 体温以外では『患者の意思』『四肢の状態』『発汗の有無』などを観察しよう。
  3. 経験を積んで、あなたの看護観にあったケアを考え行ってほしい。
  4. クーリングには『凍傷』『ショック状態』のリスクがある。

日常的に行うことで慣れが生じ、観察の回数が減少してしまうので注意。

私の看護師経験がほんの少しでも誰かのお役に立てば、幸いです。

ABOUT ME
もんもん
こんにちは、もんもんです。 病院に勤務して5年目の看護師です。 興味津々。好奇心旺盛。やる気満々。 看護に関わるすべての人に、より良い情報を発信したいと考えています。 詳しいプロフィールは⇒こちら お問い合わせは⇒こちら

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